Twtter のスゴさの原因がはっきりと理解できた。

コミュニケーション相手不在のメディア

Twitterはスゴい。スゴいんだけど、これを使った事ない人に伝えようとするとなかなか難しい。ネットを見てみると、これは俺だけの問題ではなく、多くの人が同様に感じている様子。なので、「スゴいから、とりあえず使ってみたら」と言うのが、Twitter を人に勧めるときの常套句のようだ。


そんなTwitterのスゴさの原因を昨日ふと、はっきりと、人に説明出来る形で理解した事に気がついた。そのスゴさたるや、マジ凄いぞ。これは人類の進化の一形態だと断言できる。その本質は、Twitterではコミュニケーションの相手が不在(誰に対するでもないつぶやき)だと言うことに起因する。

従来のコミュニケーション

従来のコミュニケーションを考えてみよう。話したい相手に、伝えたい事を伝える。これが従来のコミュニケーションの構造だ。コミュニケーションの相手がいて、コミュニケーションの内容が有る。コミュニケーション相手は目の前にいる人かもしれないし、電話/チャット超しかもしれないし、手紙の受け取り手かもしれない。ただ、共通するのは、相手が誰か、どんな人物かによって、伝えるコミュニケーションの内容が決まってくると言うことだ。


相手の関心の無さそうな話をあえてしたりはしないだろう。相手の興味有りそうな話、もしくは伝えるべき内容を相手に伝えるのが普通だが、これらは自分と相手との関係性の中から決まってくる。


たが、ちょっと待って。あなたは、相手の関心を完全に必要十分に把握しているのだろうか。


これはどんなに仲の良い知った仲でも不可能である事は容易にに想像がつくだろう。そう、あなたは、コミュニケーションをしている相手のほんのごく一部しか知らない。われわれは、そんなほんの僅かな限定された情報を元に、相手に伝えるべき/伝えたい自分の意思/気持ちを限定してしまっているのではないだろうか。


そして、どこにも出口の見つからなかった自分の気持が、自分の記憶の中だけにとどまり、忘却されて行くのである。ただそこには、誰かに伝えたかった感動やヒラメキ、衝動やとめどない思いが確かに存在したはずだ。

Twitterの受容力の深さ

Twitterは、人のどんな思いも受け入れてくれる。話すべき相手を想定しなくて良いので、受容力の深さは無限大だ。そのくせ、ちゃんとTLを追っている人達が世界の何処かにいて、自分の書いた思いを眺め、時にはRTやReplyさえしてくれる。


つまり、Twitter は、
"今まで語られず忘却されて行った人の思いをきちんと受け止めてくれるプラットフォーム"
なのだ。


そして、注目すべきなのは、人が誰かに伝えたいと思ったつぶやきは、世界の見知らぬ誰かにとって価値があったりする事が有るということだ。ただ、その見知らぬ誰かの分布率は非常にレアなので、今までのコミュニケーションメディアではその思いが届かなかった。そのブッキングをTwitterは実現したのである。ひいては,そのおかげで,自分にとって価値ある情報が世界の何処かから降ってくる状況も実現された。これが、Twitterの受容力を根底から支えている構造で有る。

奇妙な感覚

Twitterに対してつぶやいているときに感じる,あの、人々の意識の総体とコミュニケーションしているような奇妙な感覚は,それが、人類にとってコミュニケーションの在り方が未知の領域に踏み込んでいる事から来るものだろう。コミュニケーションの在り方が変われば、人の意識の在り方も変わる。Twitterの存在を前提にして思考を始めるようになるからだ。これは、ネットワークというメディアと、そのメディア上での人のソーシャル化という偶然の発見によって初めてもたらされた人類の進化といえるのではないだろうか。


たった140文字のつぶやき共有ツールがここまで人類にインパクトを与えることになるというのは、本当に驚きである。Twitter スゴい!!